ウォーキング・ベース・スタイルのギター伴奏の作り方




Acousphere奥沢です!
ギターの伴奏の方法の中に「Walking Bass Rhythms」というものがあります。
これはジャズバンドの中でベーシストとギタリストが演奏するパートを、ギタリストひとりで演奏するというなかなか高度な演奏スタイルで、たくさんのギタリストの憧れの演奏です。


僕もバークリー留学時代にこのスタイルを知り、Joe PassやTuck&Pattiをたくさん聞き込んで必死に勉強しました。
当時は彼らの演奏を真似るのが精一杯で、どういった仕組みでできているのかなどコンセプトを見抜けないでいましたが、わかってくるとシンプルな部分もあって、そのコツさえわかれば誰でもすぐに演奏できると思います。
それでは初歩のWalking Bass Rhythmsのアレンジ法を説明したいと思います。



上の写真はとあるコード進行を示したものです。
ジャズで使われるオーソドックスな進行ですので、これを題材にウォーキングベースを作ってみたいと思います。
まずこのコードに対応するコードフォームを書きますと、譜面の下の方にあるコードダイアグラムになります。
コードフォームはベース音と和音によって出来ていますので、上の写真で言うと、一番下の音がベースで上の図形がトライアドの和音になっています。
ウォーキングベーススタイルで演奏をするとベースの部分が一拍ずつ変化しますが、上部のトライアドコードは変わらないので上のコードフォームは保持されてゆくんですね。



先に説明したコードフォームの上部の部分だけをTAB譜におこすとこんな感じになります。



それにベース音をつけるとこんなTAB譜になります。
ここからベースの音だけがWalking Bassになるので、刻々とコードフォームが変化してゆくという訳です。



実際のベースラインを書き込んでみるとこんな感じになります。
ウォーキングベースはその名の通り、次の音まで一歩ずつあるいてゆくように音が滑らかにつながってゆきます。
例えば1小節目は6弦の3フレットから始まって、6弦5フレットまで上がってゆくわけですが、いきなり飛び上がらないで少しずつその音を目指して行くわけです。
なので僕の場合は3フレットから一度2フレットに下りて距離をはかり、その後2、3、4フレットと順番に歩いてゆくラインを組みます。
このようにして小節の頭にくる音に向かって音を並べる事ができれば一番リーズナブルなウォーキングベースラインは誰にでも簡単に組む事ができます。




上の譜例を実際にギターで演奏した動画を紹介しておきますね。
演奏したのはもう6年ほど前なので、若い自分が懐かしくも恥ずかしくもありますが、参考になると思いますのでぜひご覧ください。
Walking Bass Rhythmsで弾く場合アレンジメントは以上のような方法論で完成するのですが、そのあと「ジャズらしいグルーヴで演奏するには」という課題がうまれてきます。
そのためには(1)ジャズのグルーヴの理解、(2)ベーシストらしくベース音を響かせるためのテクニック、(3)ドラムのハイハットでのバックビートの表現、といった他のアイデアが必要になります。
またいずれ機会があればその辺のことについてもこちらのサイトで説明してゆきたいと思います!